まな板の選び方
まな板を選びと言うのは包丁の使い勝手や寿命に大きく関わることなので、こだわったものを選んでいただきたいです。
特に包丁を長く使っていただくには良いまな板が欠かせません。
しかしまな板を選ぶにも素材やサイズが豊富でどれが自分に合ったものか分からない方もいられると思います。
なぜまな板選びが大事なのか?
包丁とまな板、この二つを使って食材を切っていくわけですが、まな板には包丁にとって大事な要素が一つあります。
それが包丁の「切れ味の持続性」に大きく関わっているという事です。
食材を切っている時をイメージすると、まな板の上で包丁をトントンと食材を切っていると思います。
普段あまり意識をしていないかもしれませんが、これって実は食材だけでなくまな板も同時に切っているという事なのです。
じゃあなぜまな板は切れないかと言うと、それは食材と比べてはるかにまな板が硬いからです。
そのため柔らかい食材だけが切れるのですが、包丁は常に硬いまな板の上で摩耗し続けているので切れ味が悪くなっていくのです。
包丁の切れ味を悪くする一番の原因は実はまな板になるのです。
包丁に最適なまな板の選び方
上記に書いています通り包丁を長く使っていく上でまな板の存在は欠かせません。
現在主流で使用されているまな板の種類と言えば「木製」「プラスチック製」「ゴム製」の三種類になります。
この三種類ともにそれぞれ特徴があり、それを知らないまま使い続けていくと大事な包丁が知らない内にどんどん傷ついていくという事もあります。
そのため良いまな板を選ぶと言うのは、同時に包丁も大事に出来るという事なのです。
そして色々な素材のまな板がある中で包丁に最も最適な素材が木製のまな板になります。
木製のまな板が最適です。
上記に書いています通り包丁を長く使っていく上でまな板の存在は欠かせません。
そして色々な素材のまな板がある中で包丁に最も最適な素材が木製のまな板になります。
木製まな板の一番の特徴と言えば、柔らかな弾力が有り食材を切った時の刃当たりが良いことです。
そのため刃が傷みにくくなるのはもちろんのこと、切った時の手首への負担も少なく疲れにくいと言われています。
プラスチック製などの樹脂製は非常に硬質な素材のためコンコンと刃を弾いてしまうため切れ味がすぐに落ちてしますのに対して、木製のまな板はトントンは優しく刃を受け止めてくれるため特に刃の持続性に関しては非常に優れております。
また食材を切った時の感触がとても心地よく、料理する楽しみが増えるのも木製のまな板の良いところです。
衛生面は大丈夫?
木製のまな板を使うのに躊躇している方の多くが気にされているのが衛生面だと思います。
まな板は食材を上に置くのですからその上に菌が繁殖していると衛生的に問題がありますし、木製のまな板は天然素材ですのでプラスチック製のまな板などと比べると菌が繁殖しやすいと思う方が多いですが、実は木製のまな板も樹脂製のまな板も菌の繁殖のし易さはほとんど変わらないのです。
木製のまな板にはもともと天然由来の抗菌作用があり、油分を含んでいるため水切りが良いので清潔に保つことが出来ます。
しかしこれらは正しい手入れをすることが前提になります。
木製のまな板には使用中または使用後にも正しい手入れがあり、それを怠ってしまいますと黒ずんできたり、菌が繁殖したりと見た目にも不衛生なので注意が必要です。
そのため日々の扱い方には正しい知識が必要です。
どんな木材があるの?
木製のまな板と言っても種類は様々で、その木材によって特徴が異なってきます。
代表的な木材だけでも下記のように沢山ありますので、それぞれの特徴を知って自分に合ったまな板を選んでみてください。
選ぶなら一枚板がベストです。
木製のまな板には一枚板にしたものか、木と木を接ぎ合わせた合板製の二種類があります。
合板製のまな板は使用していく内に接ぎ合わせが外れてしまう事がごくまれにあり、耐久性に劣ります。
一枚板のまな板でしたら剥がれる心配もなく、表面が傷んだ時も削り直しが出来ますので長い間使用することが出来ます。
木目には要注意です。
ご存じ方が多いと思いますが、木には年輪がありそれを切り出したときの部位によって木目が変わります。
そして木目には大きく分けて「柾目(まさめ)」と「板目(いため)」の二種類があります。
木材の中心部分を切り出したのが柾目で、密に詰まっており木目も平行に並んでいるため反りなどの変形が少ないです。
板目は逆に中心から離れた部位を切り出しており、山型の木目になっており柾目より反りやすくなっています。
そのため木目を見て柾目になっている物を選ぶことをお勧めします。
関連記事
衛生面など使い勝手の良さならプラスチック製、ゴム製のまな板
それでも木製のまな板はメンテナンスが大変なので扱いやすいほうがいいと言う方にはプラスチック製、ゴム製のまな板があります。
どちらもメンテナンスが容易で、漂白や除菌することも出来ますのでお手入れのしやすさでは木製よりこちらのほうが優れています。
同じ樹脂製のまな板でもプラスチック製とゴム製のまな板の二種類があり、どちらにも特徴があり自分の用途に合った選び方が出来ます。
軽く扱いやすいならプラスチック製
プラスチック製のまな板の一番の特徴と言えば、衛生面に優れており日頃のお手入れが簡単なことです。
特に近年では抗菌加工にしている物が増えてきておりより衛生的になっています。
他にもプラスチック製は加工性も高いので、薄く軽くすることも出来ますし、カラーも自由に選べるためオシャレなデザインのまな板も多くなってきています。
そのため家庭用のまな板ではプラスチック製が人気があります。
その反面プラスチック製は非常に硬いため包丁を傷めやすく、荒い切り方をしていると刃こぼれさせやすいのが難点です。
木製とプラスチック製のいいとこどりのゴム製
ゴム製のまな板は木製とプラスチック製の中間のような材質で、木製のまな板よりお手入れが簡単で、プラスチック製のまな板より包丁への傷みが少ないです。
特にプラスチック製のまな板のような切っているに感じるコツコツとした感触がなく、木製に近い感触を感じるゴム製のまな板もあります。
その反面ゴム製は熱に弱い物が多く、コンロなどの火の近くでは扱いにくいのが難点です。
関連記事
まな板のサイズの選び方
素材選びと同じくサイズもまな板を選ぶうえで大事になってきます。
特に家庭用として使われる場合はキッチンの広さに限りがあるので、それに合ったサイズを選ぶことが大事です。
まず前提としてまな板のサイズは大きければ大きいほど良いです。
キッチンが狭いから、一人分だけだからと言って小さいまな板を選ばれると分かりますが、まな板が小さいと非常に不便でストレスが溜まるものです。
切っている最中に食材が落ちたり、切り分けたものを別のボールなどに移したりと余計な手間がかかり切る事に集中することが難しいです。
かといってキッチンの大きさを考えずに大きなまな板を選んでしまいますと、洗う時や保管するときに困ってしまいます。
家庭用で使用するなら
キッチンと一括りにしても、一人暮らしのワンルームや一戸建ての大きなキッチン、最近ではオシャレな対面式のオープンキッチンなど様々な種類があります。
大きなキッチンならともかくワンルームの小さなキッチンの場合シンクとガス台のみで作業台がない場合もあります。
まずはまな板を使う場所をシンクの上で使うか、作業台の上で使うかを決めた上で出来る限り大き目のサイズを選ぶことをお勧めします。
推奨サイズ | |
ワンルームなどで一人暮らしなら | 横幅 250mm~30mm前後 |
二人~三人暮らしなら | 横幅 300㎜~350㎜前後 |
四人暮らし以上なら | 横幅 400㎜以上 |
まな板の厚み
厚さは軽いほうが好みでしたら薄いものを選ばれるのが良いですが、安定性には欠けます。
厚みがあるほうは重みがあるので扱いにくいですが、切っている時には安定します。
木製のまな板に関しては薄いと反りやすいの厚み30㎜以上の物をお勧めします。
著者紹介About the author
堺一文字光秀
渡辺 潤
自社ブランド「堺一文字光秀」の販売、包丁研ぎ、銘切りをしており、その視点から感じたことや疑問を皆様にお伝えさせていただきます。
- 監修
- 一文字厨器株式会社(堺一文字光秀)